2023年12月13日

箱根ガラスの森美術館 箱根ラリック美術館


 箱根でも仙石原あたりは、あまり馴染みがなかったんですが、ガラスの森美術館とラリック美術館にぜひ行ってみたくて、ウキウキしながら入館しました楽しかったです、ガラスの森美術館はややこじんまりとしたテーマパークの趣、展示物はかなりの量で丁寧に見ると疲れるほどだけれど、屋外の景色が、大涌谷を背景にキラキラガラスのツリーとか、気持ちを浮きたててくれます、ショップの華やかさも、クリスマスモチーフのドイツのブローチがどれも可愛らしくて、つい。


 続いてのラリック美術館も、展示物はかなりの量が丁寧な説明文と、途中、パリ博の映像なども、美しい調度品がいかに人々の心を奪ってきたのか、歴史とともにその作品群の魅力が薄暗い部屋に静かに漂って、カーマスコットてそんなに注目していなかったけど、これほどのものがあったなんて。
 そして楽しかったのはじつはレストラン…ジュエリースイーツビュッフェ付きランチがとても楽しくて、美しい、というのは食事にしても大切なんですね、いつかオリエント急行にぜひ。

箱根ガラスの森美術館

箱根ラリック美術館  


Posted by 中島遥香 at 21:01近場のあちこちひまつぶし

2023年12月12日

糸で描く物語 刺繍と、絵と、ファッションと。



 7月から9月まででしたが、さまざまな時代のさまざまな文化での刺繍がこれでもかの分量で展示され、なんなんでしょうね必ずしも生活に必要な技術というわけではないと思うのに、ものすごい執念、労力で糸を刺す、祈りのかたちであったりもするのでしょうね。

 精緻であったり大らかであったり華やかであったり厳かであったり、手法や素材で表現される作品の印象もさまざま、刺繍というと女子供の手工芸といったイメージあったりするけれど、けっこうそこには思索や世界観が反映されているようで、リスペクトの念が自然に、なんとなく、世界平和の願いさえそこには感じられるような。

糸で描く物語 刺繍と、絵と、ファッションと。

静岡県立美術館  


Posted by 中島遥香 at 23:03ちょっと遠くのあちこち

2023年12月04日

シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画


 革新の日本画、ということなんですが、日本画ってそういえばなんとなく過去の物のようなイメージであったりするのだけれどむろん日々描かれているわけですよね新しい手法だったり世界観だったりで、高名な大家の作品から今まさに活躍している作家まで、かなりの分量の作品が展示されて圧倒されるほどだったんですが、ジャパニーズ、のイメージの変遷が体感できるようで面白かったです、それぞれの作家の個人的な衝動のようなものも強く迫ってきて、描かずにはいられない、さしせまられての。


 ポーラ美術館、2度目ですが、居心地よいですね、レストラン、カフェ、散策と、堪能させていただきました。森林の生命力。







シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画

ポーラ美術館
   


Posted by 中島遥香 at 13:45近場のあちこちひまつぶし

2023年12月02日

いきもののかたち ビュフェの“自然誌博物館


 7月から10月までだったのですけれど、かなり面白かったです、ビュフェはたくさんの生物を描いているのだけれど、実物の標本との対比があらゆる種についてなされていて、ビュフェの特徴的な画風についかなりアレンジされているのではという印象を持っていたのですが、意外に実物の特徴を丁寧になぞっている事実、いきものに対しての尊敬の念が感じられて、対象物をきっといちいち愛しながらその美しさをなんとしてでもと全身全霊をかたむけて筆を動かしていたのでしょうね、画家ってそういう営みなんでしょうね。




いきもののかたち ビュフェの“自然誌博物館”

ベルナール・ビュフェ美術館  


2023年06月05日

こわくてたのしいスイスの絵本展 〜クライドフル、フィッシャー、ホフマンの世界〜


 絵本について特にどこの国の作品とか気に留めたことはないのですけれどスイス、と言われれば何となくあの高い山々に囲まれた空気が澄んだけれど洗練されているどこか都会的なというイメージとつながってはいるような。
 代表的な作家がいらっしゃるんですねそれぞれ画風に個性が感じられ確かにちょっと不気味なところもあるような子供の心の奥にひそむ生々しげな世界というか無垢の人間であるからこその純真さにはりつく容赦ない物語というか、生命ってなんかこわいですよねそういえば。
 家族の誕生や病気などが創作に関わってもいるような、身近な暮らしの揺らぎが絶えず心に働きかけてくれている気配。
 上品とかわいさの融合とも。



こわくてたのしいスイスの絵本展 〜クライドフル、フィッシャー、ホフマンの世界〜

ベルナール・ビュフェ美術館

クレマチスの丘  


2023年05月30日

ヴァンジ彫刻庭園美術館長期休館


 数年前のニュースから危惧していたことなんですがやはりの落胆と諦念と渇望と。
 コロナ禍のため、といった文言もちらっとありますが鵜呑みにするわけにもいかず、だいたい私設美術館て企業が地域貢献のかたちで運営されるのが常ではあるしだからまあ順調であればゆるっと大盤振る舞いっぽく運営されてその恩恵がとってもありがたいわけだけれど。
 ユニバーサルミュージアムとしての取り組みも危機に瀕して始めたような印象が正直否めなかったりするのですがだって、もっとこうすればいいのに、と内心思っていたことはいろいろ、入口のあの高い壁の向こうの景色をわかりやすく紹介するとか季節ごとその日ごとの花の見頃の案内とか極めつけは庭園の帰り道の上り階段、途中に彫刻がきちんと一体ある花も木も気持ちがよい、あそこを車椅子やベビーカーは諦めなければならないのでしょうかそれにしてもエレベーターへの案内表示もない。
 復活をむろん望むけれども県に助けを求めるだけではあまりに知恵がなさすぎるし無責任の印象さえ、少なくとも突破口となりそうな何らかの提案は必要。
 あの一帯どうにかもっと工夫できないものでしょうかねがんセンターとかファルマバレーセンターとかだから県に譲渡してという話なのかもしれないけれどそれら有機的に繋がるようなモビリティとかシステムとか、アートと健康、豊かな暮らしって、互いに作用し合う関係なのではと思ったりもするのですが。
 ことによってはいいきっかけとなるかもしれない。

それでIZUPHOTOはどうなっちゃうの?

ヴァンジ彫刻庭園美術館

クレマチスの丘  


Posted by 中島遥香 at 15:59町にまつわるぶつぶつ

2023年05月28日

開館20周年記念展「Flower of Life 生命の花」


 昨年のお話ですが開館20周年なんですね記念展「Flower of Life 生命の花」何度も足を運びました。これまでの企画展でも展示された作品が一堂に会したり若い作家の新しい作品が展示されたり、こじんまりではあるけれど静謐で美しい場所に互いに緩やかに繋がる気配を持ちながら、あちこちで誘って。


 庭園は季節の移ろいにしたがって色合いや姿を少しずつ変えたりするのだけれどそれとの調和、生きていることのさりげなさと希少さが相まっての静かな訴えのような。




開館20周年記念展「Flower of Life 生命の花」

ヴァンジ彫刻庭園美術館

クレマチスの丘  


2023年05月26日

杉浦非水 時代をひらくデザイン


 かなり時間が経ってしまったけれど静岡市美術館「杉浦非水 時代をひらくデザイン」見てきました。
 お名前存じ上げなかったんですけれど以前「日曜美術館アートシーン」で、おっ、と目を見開かされて大正モダン?いかにも地下鉄ができたばかりの古き良き時代っぽさが魅力的ぜひ、デザイン、の黎明期を体感したい気分になって何がなんでもの勢いさえあって。
 驚かされたのは作風が多様であること、緻密な線描画があれば大胆に簡略化されたものまで、おそらく先駆者であっただろうからの試行錯誤が絶えず繰り返されたように思われる、むろん、依頼者側からの要望に応える必要もあったのだろうけれど。
 生き生きと、あれもこれもと描いた気配が感じられ、のびのび向き合うことの大切さが。
 ビデオ、面白かったですね、巨匠たちの素朴な笑顔とか。

杉浦非水 時代をひらくデザイン

静岡市美術館  


2022年09月15日

モネからリヒターへ


 ポーラ美術館、初めて行ってきました、けっこうな名画が展示されているのがやっぱり気になって、モネからリヒターへ、とのタイトルですけれど様々なタイプの様々な作品が見やすく展示されていて、ゆったり楽しく鑑賞できました、いまどき、なんでしょうかね、何点か、限られてはいましたけれど、写真を撮ることもできて。




 展示室がいくつかに別れ、やや小さめの部屋だったりで、疲れにくい構造のような、展示室広いと疲れるんですよね、どんなに広くても室内の閉塞感はあったりして、けれどここ採光あかるく開放感のある建物に箱根という立地もあり遊歩道もあって、心にみずみずしさがもたらされたような心地よさ、よかったです。



 次回はピカソ展なんですね、行けたら。

ポーラ美術館

モネからリヒターへ  


Posted by 中島遥香 at 20:31近場のあちこちひまつぶし

2022年07月30日

堀内誠一 絵の世界


あっと思ってる間につい先日、終わってしまったのですけれど。
 見たことあるというかいつも目にしている雑誌のロゴなどどれもこれも、だったんですね驚きでしたがそれから転じて色鮮やかで楽しげな絵本の世界に、の不意打の感じがかっこよく、弾けたようにのびのび元気でカラフルな世界がどれもこれも飽きずに何度も近寄って見たくなって足をそこから動かすのが惜しいような、描きたいものを描きたいように、の底力ってともかく魅力に溢れていて。
 海外の街の紹介やフリーペーパーのデザインの生き生きした感じもきっと楽しく愛らしく伝えたいから。
 影のでき方や体のしくみなど、科学の面白さももっと楽しく愛らしく伝えたかったから。
 と、亡くなったの若かったんですねそれでこれだけの作品たち。


堀内誠一 絵の世界

ベルナール・ビュフェ美術館

クレマチスの丘